うちの大学だけかもしれないが、新入生の勧誘の為に、特に文科系のサークルが手の混んだ出し物を各部室で行う。体育会系と違い、比較的大きな部室を与えられるので、各部かなり気合を入れて取り組んでいた。 

俺はクラスの悪友に頼まれ、囲碁研究会なる怪しげなサークルのサクラをしていた。 
こないだまで高校生の若者が興味を示すはずもなく、閑古鳥の部室から部員が一人二人と消えて行く…馬鹿らしくなった俺は、奥のダンボールの山に乗って昼寝をしようとした。 
しかし、昼寝どころかすっかり眠ってしまい、目を覚ますと外は薄暗くなっていた。 
人に頼んでおきながら放ったらかしとは、なんて苦笑いしながら起き上がった。物音一切聞こえない、静まりかえった校舎内を歩き出すと、イキナリどこかの部室の隣の狭い準備室を飛び出して向こう側へ走り出す葉月をみかけた。 
「じゃあね」とか、準備室内の誰かに向かって言いながら出て行った。 
葉月と圭子は同じサークル。準備室に誰かがいると思っただけで緊張してしまった。 

何食わぬ顔をして前を通り過ぎようとした時、やはりというか…圭子の声が聞こえた。 
「もう皆帰ったよ。早く迎えに来てね~」みたいな会話だったと思う。 
圭子は一人、でもここに誰かが迎えに来る…タダオだろうか… 
そう思うと最後まで見届けたくなり、俺はそのまま隣の部室に身をひそめる事にした。 
久しぶりの緊張感だった… 

約20分後、近づいて来る足音が隣の準備室に入っていった。 
二人が話し込む声が聞こえたが、男の声が低くてよく聞こえない。 

俺は半年前と同じ様に、ゆっくりと準備室のドアから一歩入り、雑然と配置されたロッカーの影から中を覗いた。 
「誰か来たらどうすんのよ」 
「来るわけないじゃん。この建物自体、もう誰もいないよ」 
どうも声が違う様な気がした。暫くタダオの声を聞いていなかったのもあるかもしれないが。 

二人の声が聞こえる方を見ると、椅子に座る男の上に乗っかって抱き合いながらキスをしているカップルが見えた。それ程広くない部屋なので、かなりの至近距離、後ろ姿ですぐに圭子である事は分かった。 
お互いの頭を抱きかかえる様にして顔を左右に振りながらの激しいキス、情けないがそれだけで俺は勃起してしまった。 
長いキスが終わり、二人が唇を離した時にやっと男の顔が見えたが、俺は一瞬目を疑った。 
そこにいたのはタダオではなく、太一だった… 

何故圭子と太一が? 
俺は混乱した。 
太一は葉月と付き合っていたのでは? 

俺の知る限り、タダオと太一は正反対の人間。 
誠意ある好青年のタダオは男女両方から信頼されている。対して太一は自分の性的欲求をまず第一に考える女ったらし…成宮似の甘いルックスに騙される女は多い。 
葉月は単なるセフレか? 
なら、圭子は? 

圭子は懸命に太一の耳元を舐めあげており、太一は薄ら笑いしながら両手を圭子のミニスカートの中に入れてお尻を撫で回していた。 
太一は圭子を促すと、人来たらどうしよう、と言いながらも太一の前に膝間付いて急いで太一のジーンズを脱がせにかかっていた。太一は黙って圭子を見ているだけ… 

トランクスからやっとの思いでペニスを引っ張り出す圭子。 
俺はそれを見てギョッとした。 
相当でかい。多分、俺やタダオとは比べ物にならないくらい、大きかった。 
世間の女達はこの巨大なペニスにやられたのかな…圭子もその一人か…とか考えていた。 
下半身裸の太一の膝の間に正座した圭子は、両手で扱き始めた。 
「ふふっ…マジ大きいよね…やらしい…ホントに、いやらしい形…」 
そう言いながら徐々に口に含んでいった。 

太一は目を閉じなから天を仰ぐようにしており、片手で圭子の髪の毛をぐしゃぐしゃにしながら煽っていた。 
圭子は懸命に前後にスライドさせており、信じられないくらい深く深く咥えていった。おかしな話だが、圭子の後頭部から太一のペニスが飛び出して来るんじゃないかと思うくらい、奥まで飲み込んでいた。 

その時、廊下をこちらに向かってくる足音が聞こえた。 
俺はハッとしたが、逃げ場がない。 
太一も「やばっ!誰か来る!」と言って軽いパニック状態。 
すぐに電気を消して暗くなる部屋。 

俺は三人に見つかってしまう事を一瞬で覚悟した。 
体が固まったまま、呼吸する事も出来ない状態だったが、廊下の足音は部屋の前を通り過ぎていった。 
ホッと胸をなでおろし、二人の方を覗いたがそこに二人はいなかった。 
どこに隠れたのか、もう一歩踏み出そうとした時、耳のすぐそばで圭子の声が聞こえた。 
俺が身をひそめていたロッカーの裏側に二人はいた。 

二人は隠れたつもりなんだろうが、ロッカーひとつ隔てたところに俺がいる。距離にしたら50センチも離れていない。 
暗い部屋の中で、俺は息を潜めて聞き耳を立てた。 
「もう行ったな」 
「びっくりしちゃった…やっぱ帰ろうよ…」 
「…ほら圭子、大丈夫だって…」 
「もう…んふ…むは…ん」 
ピチャピチャと唾液を絡ませるような濃厚な音が耳のすぐそこで奏でられていた。姿は全く見えないが、逆に想像力を掻き立てられて、あそこは痛い程に硬くなっていた。 
唇を貪るような音と、ロッカーに体がぶつかる音が暫く続いた。そして、一瞬静かになった後。 
「あんっ!…あぁぁ~ダメ…ダメダメ」 
次第にギシギシというリズミカルな音が大きくなっていった。どういう体勢か分からないが、セックスしているのは明らかだった。 
「なんか、めちゃ興奮するな…圭子は?」 
「あっあっあっあっ…ダメ…あん、気持ちいい…」 
「なぁ、興奮してるんだろ?ハァハァ…」 
「あん、ん…してる…してるぅ…」 
「…でもね…ここ窮屈なんだけど…うまく動けない…」 
「ん…あ、あっち行く?…」 

さっき太一が座っていたソファーに向かっていく圭子と太一の後ろ姿が見えた。外の街灯の灯りでボンヤリと見えたが、二人とも下半身だけ裸だった。 
下半身だけだが、久しぶりに見る圭子の裸は相変わらず綺麗で、エロかった… 
圭子はソファーに仰向けに寝るとすぐに太一が覆い被さっていった。 
太一の汚い尻の間から巨大な亀頭が重そうに頭をもたげているのが黒く見えた。 
それを入れた途端、小刻みにピストン運動を始める太一。 

「よし…全部入れるぞ…」 
そんな事を言っていたと思う。太一は圭子の両足を抱えるようにした。 
結合部分がかすかに見えた。 
信じられないくらいの太さのペニスの三分の一が出し入れされていたが、太一はゆっくりと残り三分の二をめり込ませていった。そう、本当にめり込むって感じだ。 
「あぁぁっ!あぁぁっ!ダメ!壊れちゃうっ!」 
「入ったぞ…全部入ったぞ…ああ、マジ気持ちいい~」 
「ん、あぁぁ!…届いてる…すご…」 
グチグチと卑猥な摩擦音が響き始めた。 
そして、あれだけの長大なものを全て受け入れる圭子。 

「だめ、だめだめ!…こんなの…あはぁっ…イク、もうイク!…きてぇ!ねぇ、きてえぇー!」 
圭子は両手を太一の首に回して引き寄せ、キスをせがんでいるう。 
太一はキスに応じながら腰をじわじわとストロークさせていた。 
「んはぁぁぁっ!イクッ…」 
すぐに圭子はイッてしまったようだが太一の腰は止まらない。 
圭子は聞いた事もないような、正に断末魔のような声を出していた。 
「分かったよ…じゃ、ほら…」 
太一は圭子を起こしてソファーに座らせた。そのまま足を開かせて正常位の形で再び挿入していった。 
「ひっ…んぁぁぁ~、入りすぎ…奥が…」 
太一は無言で腰を降り続けていた。五分程、全く休まずにひたすら腰を動かし続けていた。 
その間、圭子は何度もイッているようだった。 
「もう…だめ、本当に…頭おかしくなる…」 
「ハァハァ…俺も…イクぞ…出すぞ…ハァハァ」 
「イッて…早く…イッて…たくさん、頂戴…」 
太一は圭子の両足を抱えたまま、ソファーの背もたれを掴むと、凄まじい勢いで腰を動かし始めた。圭子の足は真上を向くどころか、殆ど体が折り重なるような状態だった。 

「おああ、出るっ!出るっ!」 
太一は咄嗟にペニスを抜くとソファーの上に立ち、圭子の顔の前に持っていった。 
太一は強引なまでに腰を振りながら圭子の口中に射精していたようだ。 
全てを出し切った後、太一はソファーにどかっと座った。黒いシルエットのペニスは全く硬さを失っていないようだったが、驚くべきはその大きさ。ヘソの高さを余裕で超えていた。 

あんなのが全部入っていた圭子のあそこ…空恐ろしさすら感じた。 
圭子はティッシュで口をふいた後、太一のペニスに再び指を絡ませ始めた。 
そしてまた、ゆっくりと顔を近づけていった。 
その後暫くして今度は圭子の方から太一に跨っていった。 
「ははっ、またかい?」 
「だって…なんか、凄く興奮しちゃって…」 
お互いその一言を話した後、圭子は手でペニスを自分のあそこに当てて、少しづつ腰を下ろしていったようだ。 

その後、圭子は手でペニスを自分のあそこに当てて、少しづつ腰を下ろしていった。 
やはり、三分の一程度しか入っていないようで、ゆっくりゆっくりと小さなストロークで上下に腰を動かしていた。 
間もなく太一は我慢出来なくなったように圭子の腰を両手で掴むと、自分の腰を突き上げる様にしていった。 
圭子は半泣きの様な声で何かを言っているようだった。腰を掴む太一の指が圭子の柔らかい腰から尻にかけての肉に食い込んでいたので、多分深く挿入されるのに抵抗していたんだろう。 

しかしじわじわと、でも確実に巨大なペニスが埋まっていき、完全に埋没してしたようだ。 
圭子は耐える様に声を押し殺し、一心不乱に太一とキスしていた。 
暫く動かずにいると馴染んできたのか、太一に促されながら腰を前後に動かし始めた。 
太一は圭子のシャツとブラをたくし上げて、胸を懸命に愛撫しているのが見えた。 
薄暗闇の中でひとつになって怪しくうごめく情景はエロかった。凄く… 

圭子の腰の動きがある時点から急に激しくなると、一気に上り詰めてしまった。 
「あっ、あっ、あーっ!あー!」 
「いいよ、圭子!もっと動かして!」 
「ずるい、こんなの…太一の…凄すぎ…」 
「お前だって腰やらし過ぎだって…」 
「また、イクッ…また…あふんっ、ん、んん!」 
その瞬間、圭子のお尻を持ち上げてズルっと引き抜く太一。 

「ええっ?な、なんで…入れて…ね?…」 
「圭子、俺の事好き?」 
「好き好き好き!大好きよぉ…ねぇぇ!」 
腰をクネクネと振りながら媚びる様な声を上げる圭子。 
「俺のチ○ポ、デカイだろ?」 
「大きい…大きいから…早くぅ」 
「ハァハァ、タダオよりずっといいだろ?俺のチ○ポ」 
「いい、タダオ君より、ずっといい…」 
太一が手を放すと、慌てて腰を下ろして一気に奥まで飲み込み、狂った様にくねらせると、廊下まで響きそうな大声をあげてイッていた。 
太一はまだまだという感じだったが、俺はそこまで見届けてから部室を後にした。ショックが大き過ぎた。 
最初は俺も勃起していたが、正直なところ女の底しれぬ性欲を目の当たりにして、後半すっかり萎えてしまっていた。 

圭子の事はキッパリ諦めていたが、今回の件で、俺は圭子に対する軽蔑にも似た感情を抱いてしまった。 
こんなに軽い、淫乱な女だとは思わなかった。 

……後で聞いた話だが、タダオは俺から話を聞いた後間もなく、やはり圭子とは別れていた。真面目で義理固いあいつらしい。圭子には所詮もったいない相手だったのだろう。 

六月頃から俺は大学の授業に顔を出すようになったのだが、一度学食で二人とすれ違ったことがあった。 
それぞれ一人でいる時だったが、太一は相変わらず上から目線でチラッと俺の顔を見ただけ。 
圭子も俺と目が合ったが、すぐに無表情に目を逸らされた…まるであかの他人のように。 
この時はかなり凹んだね…なんか圭子との思い出までもが否定されたみたいでさ。結局、その後圭子と話す事は一度もなかった… 

その後の話だけど、俺の残りの大学生活は子供の頃からの夢を叶える為の二年にした。 
圭子との一件でいろいろ考え、なんの為に親に大学に通わせてもらっているのか、俺のすべき事、やりたい事は何か真剣に考え、とにかくがむしゃらに夢を追いかけることにした。 
意味のない復讐心みたいなものもあったかもしれない。とにかく、モチベーションを長く維持する事ができた二年だった。 

卒業後の話だけど、タダオは国家公務員上級職に合格、地元に戻った。自分に厳しいあいつらしいと思った。 

あの二人は…太一は辛うじて卒業したものの、就職は出来なかったはず。圭子は埼玉の小さなシステム会社に就職したと聞いた。 

俺は夢を実現させることが出来た。 
こないだ長い訓練が終わり、やっと一人立ちできるようになった。 

俺は、二人を遥か上空から見下ろす雲の上が仕事場です。 
訓練が終わったら結婚しようと話してきた彼女と、今年の12月に式を挙げる予定。